第31回公演「治天ノ君」
激動の明治・昭和に挟まれた『大正時代』。
そこに君臨していた男の記憶は現代からは既に遠い。
暗君であったと語られる悲劇の帝王、大正天皇嘉仁。
しかし、その僅かな足跡は、
人間らしい苦悩と喜びの交じり合った生涯が確かにそこにあったことを物語る。
明治天皇の唯一の皇子でありながら、家族的な愛情に恵まれなかった少年時代。
父との軋轢を乗り越え、自我を確立した皇太子時代。
そして帝王としてあまりに寂しいその引退とその死。
今や語られることのない、忘れられた天皇のその人生、その愛とは?